プロの取付けワザを紹介

基礎編

取付時の服装について

車に傷や汚れを付けない為にボタンやジッパーの付いていない物。腕時計、指輪等もはずしてください。

車内養生について

ルーフカットのとき等専用工具を使うので、切り粉等は出ませんが、汚れや引っ掻傷を防ぐ為に、シーツ等大きめの布等を車内に敷いてください。

車外養生について
ルーフカットのとき等専用工具を使うので、切り粉等は出ませんが、ルーフレール等溝には、しっかりマスキングをしてください。もし切り粉等が出た場合、擦らない様にすぐにテープ等で取り除きます。切り粉等は作業中の車への傷や錆びの原因になるので放置厳禁です。
ルーフカットについて

取付説明書ではテンプレートを切り出さずに四角いまま、テープで固定 してテンプレートごとルーフをカットします。このやり方のメリットは、最初からカットラインより大きくテンプレートを貼付けてしまう為、カットラインの位置出し/養生が楽という点です。

私はまずテンプレートをカットラインに沿って切り出して、慎重に位置出しをしてから仮止めし、ルーフに直接ダマートグラフ等(やわらかい色鉛筆のような物)で、ケガキします。その後で今度はカットラインに沿ってマスキングしていくのですが、塗装の弱い車の場合等カット後、 テープを剥がす際に塗装が剥がれるのを防ぐ為に、まず紙のマスキングテープを貼り、その上からガムテープでマスキングの補強をします。こうすることによって手間は増えますが、より正確にルーフをカットする事が出来ると思います。

電動工具のコード等もあまり長いと、作業中ボディーに当たったりして汚れや傷がつく恐れがあるので、必要距離(垂れ下がったりしない)で動かない様、テープで止めます。
電動ドリルを使う時は、ガムテープ等円筒形の物で囲って使うと切り粉が飛び散りません。
ルーフカット作業中はつい夢中になりがちですが、このときに体重が掛かってしまうとルーフが歪んだりする恐れが有るので、楽な体勢で作業出来る場所に移動しながら慎重にカットしていきます。
ルーフとルーフライニングの間に段ボール等を挟み込んでルーフをカッ トすると、一人作業の時等でもカットしたルーフが落下しません。
サンルーフがしっかり取付けられていれば、カットラインの部分に水が入る事は無いのですが、タッチアップペン等で錆び止めをします。

内装材カットについて

まず型紙を借り止めしてからケガキをします。
内装材をいきなりズバズバ切り始めるとルーフとルーフライニングの間にルームランプのハーネス等があった場合、傷つけてしまう恐れがあるので、実際に切り出す前に覗ける様に小さく切り取ってルーフとルーフライニングの間の障害物を確認してからルーフライニングをカットしていきます。

最終的にはトリムシェルで隠れてしまう部分なのですが、仕上時にルーフライニングの凹凸等がある場合奇麗に仕上げる為に詰め物等をして凹凸を小さくします。その作業するゆとりを大きく作るためテンプレートより1センチ程度小さく切ります。
最終段階トリムシェルをはめ込む時、この時には既に手が汚れている事があるので、車を汚さない為に奇麗なタオル等をあてて押し込むと良いです。

取付け難易度の高いケース

こんな時はまずプロにご相談ください。

取付は道具と場所があればどなたでも可能ですが、こんな場合は高度な取付技術が必要です。このコーナーでは取付け難易度の高いケースでのプロのワザをご紹介します。

取付け位置に障害物がある場合

  1. クロスメンバー

    ルーフライニングの上からクロスメンバーの位置を確認してトリムシェルをあてがうと、クロスメンバーのカットが必要かどうかを確認出来ます。

    一般的にはサンルーフの開放感を得る為に出来るだけ前に取付を希望されるユーザーが多く、また前に寄せる事によってクロスメンバーを交わせる場合が多いです。
    ※メーカーや車種によって構造や材質等まちまちですので、一概に言い切れる内容ではない事をご理解下さい。

    クロスメンバーをカットしなければならない場合はカットしてサンルーフを取付けます。カットが必要な時は金切りバサミ等で「ルーフをゴリゴリ」とこじらない様に気をつけながら、スクレッパー等でルーフとメンバーの間に十分な隙間を作ってから切断します。作業は特に難しく無いと思いますが、金切りバサミ等でカットするときに重要な事はルーフにダメージを与えない事です。

    ハードメンバーの付いてる車種への取付

    カットしないで取付けられる位置での取付が必要です。我々プロが取付の依頼を受けた場合、ルーフ補強材交換システム(ベバスト社製)を取付ける事でハードメンバーをカットしてサンルーフを取付けると言う方法をとる事も出来ます。 ルーフ補強材交換システム(ベバスト社製)についての詳細はこちら(PDFファイル:A4サイズ5ページ(452KB))

  2. ルームランプ

    取付をする箇所にルームランプが有る場合には削除する場合と移設する場合の選択が出来ます。
    移設の方法は様々で純正のステーごと移設出来る場合と汎用のルームランプを取付ける場合等が考えられます。また、必要に応じてハーネスを延長します。

  3. ラージコンソール

    プジョー307の取付け情報でご紹介しましたが、ラージコンソール等を加工して、より前にサンルーフを取付ける事も出来ます。

  4. ビード

    ベバスト製・後付けサンルーフ(ホランディアシリーズ)は、サンルーフアッパーフレームとロアフレームで、ルーフ鉄板を挟んでナット固定致しますので、サンルーフ取付位置にビード(凹凸のプレスライン)が有る場合は原則取付出来ません。
    但し、ルーフの凸凹は、業者さんによっては防水処理や鈑金処理などで対応して取り付けてしまうところもあります。
    メーカーは決して推奨しておりませんが、後付ですので色々なパターンがあるのは事実です。
    最終的には、取付する方の技量次第と言うことになります。

    ※万が一、凹凸部からの雨漏りに起因する故障。フレームの変形や破損。モーターギアの破損等。また、製品の加工(フレームを削る等)を行った場合、メーカー保証対象外となります。

     

トリムシェル巻き込み仕上

トリムシェル巻き込み仕上とは?

もともとの内装材に張ってある布だけを内装材から奇麗に剥がして、トリムシェル取付後にトリムシェルの内側に沿って巻き込んで貼付けます。
ルーフとルーフライニングの間にトリムシェルを埋め込む様な形で取付ける為、ルーフとルーフライニングの隙間の分トリムシェルの出っ張りが無くなり、更にトリムシェルがルーフライニングに巻き込まれて見えなくなる為、仕上がりはまるで元から付いていた純正の様に奇麗です。

具体的な作業例です

取り外したルーフライニングの裏側に車内側テンプレートのカットラインを合わせ、ルーフライニングの巻き込む部分を残す為にトリムシェルの幅を残して少し小さめに四角くカットします。

四角く切り取った部分から今度はトリムシェルの大きさの分ルーフライニングから一番表の生地のみを剥がして行きます。この時生地に穴を開けてしまうとアウトです。

生地のみを残して車内側テンプレートに合わせてルーフライニングをカットします。

ルーフライニングを外した状態でサンルーフ本体とトリムシェルを取付けます。

トリムシェルの上からルーフライニングを取付けたらトリムシェルを巻き込む部分に合わせて布の余分をカットし形を整えます。

後はトリムシェルの黒い部分とグレーの部分の境目の溝に布を巻き込んで行き、接着すれば完成です!!裏技的な方法ですが、ゴム等で出来た紐状の物を使って布を挟み込んでいくと、接着しなくても布をしっかり固定出来ますし、万が一修理等でサンルーフを外す必要が出来た場合等でも簡単に取り外す事が出来ます。

  

ちなみにこの時はルームランプも純正をそのまま後ろに移設しました。

ライニング生地貼り

サンルーフの「トリムシェル巻き込み仕上げ」等で、車の内装天井(ルーフライニング) の上から、新しい生地を張り込む場合の生地の貼り方参考事例です。

※張替えの場合はライニングの清掃など、下処理が必要になります。

  1. ルーフライニングを車両から取り外します。
    サンバイザー、ランプ、取っ手、ピラーカバー等、ライニングを取り外すのに必要な部品を全て取り外し、ライニングを折り曲げたりしないように取り出します。
    ライニングや生地を汚さないよう、 作業台等、作業に充分なスペースに置きます。

  2. 張り込みに十分な大きさの生地を用意して、ライニングおよび生地裏面に中心線を引きます。(生地幅は1400mm以上あれば通常の国産車に対応出来ると思います)

    ※ライニングより全長および全幅100mm~150mm大きい生地を用意します。

    ※生地に折り目がついている場合はあらかじめアイロンかけをします。

  3. 生地を貼り付ける際は、ライニングおよび生地の両方にボンドを吹き付けますが、貼らない箇所がある場合は、該当箇所にボンドがつかないようにテープで養生します。

    巻き込み仕上げの際にトリムシェルが車内側に出っ張る箇所をテント張りにする為等。

  4. DIYの場合ボンドはスプレー缶(コニシ:ボンドスプレー Z3)が使い易いようです。
    画像ミニバンクラスのライニングだと、5~6本有れば足りると思います。

    ※今回の張り込み作業では工業用ボンドをエアガンで吹き付けてます。(Z3は使ってません)

    ライニングの上に生地を乗せて貼り付け位置を合わせます。
    貼り付ける面が大きいので分割して生地を張る為、ライニングの上で生地を折り返して、ライニングおよび生地にボンドを吹き付けます。

    ライニングおよび生地にボンドを吹き付けるとボンドが染み込みます。
    ボンドが染み込むと接着が弱くなる事。また、生地によっては表面にボンドが滲んでしまうので、一度にたくさん吹き付けないようにして、乾燥させながら複数回重ね吹きしてボンドの下地を作ります。

    ※コニシ:ボンドスプレー Z3は、吹き付ける距離が遠いと太い糸状になります。
    薄手の生地を張る場合、ボンドの凹凸をひろって表面が凸凹になる事があるので、対象面から10cm~20cm位の距離で吹き付け、ダマが出来ないようにします。

  5. ボンドの下地が出来たら、ライニングおよび生地に再度ボンドを吹き付けます。
    吹きムラが無いように、複数回重ねて吹くと良いと思います。
    また、スプレー後すぐに貼ろうとすと、生地同士が張り付いたりして、失敗しやすいので、手で触ってみてボンドが手につかない位(ペトペト感じる程度)まで乾くのを待ちます。

    生地を貼り付ける際は、ライニングと生地の間に当て布を敷いて、中心から外側に向かって、シワを出さないように手の平で圧着して貼り付けていきます。
    特に凹凸の大きな箇所はシワや、生地の浮きが発生しないように、 最初に凹んだ部分から貼り、少しづつ当て布を引き抜きながら貼るとやりやすいと思います。

    ※ボンドの乾燥具合に注意して、接着が甘い場合は再度ボンドを吹きます。

    作業中、フエルト調やスエード調等の伸びにくいシングル生地で、シワを散らしたい場合等、接着箇所をドライヤーで温めると、多少剥がし修正出来ると思いますが、ジャージ生地等、接着面にスポンジが貼られている生地の場合、一度接着した箇所を剥がすと、ライニングにスポンジが残って表面が凹凸になったり、接着が甘くなるので慎重に貼り付け位置を合わせながら、少しづつ貼り込みます。

  6. 取っ手部やサンバイザー部の凹箇所は、粘土へら等、先の丸くなった物で押さえるとしっかり接着出来ます。

  7. ライニングの端はシワが出ないようように、裏面まで引っ張ってしっかり貼り付けます。

    ※強く引っ張りすぎてライニングを変形させないように注意します。
    最後に余分な生地を切り取って完成です。

  8. 張り込みに使用する道具

おまけ

通常の取付では余必要ないかもしれませんが、ルーフライニング等幾つもの内装材を外す必要が有るときは、こんな道具が有ると便利です。
また、内装材に傷をつけない様に金属の工具には、直接当たる部分にテープ等を貼って使っています。

   

取付動画

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